【終の棲家へのリノベーション】・屋根材選び

桧と杉の香りが好きな建築士で
ライフオーガナイザーの住楽です。

ずいぶんとお休みしました…、元気です。


【終の棲家へのリノベーション】が始まりました。

結構間際までお施主さんが悩まれたのが、
「屋根材選び」でした。

築30年程の木造住宅で
屋根は釉薬瓦で見た目はどうもないのですが、
過去に雨漏りしたした時に頼んだ業者が、
瓦同士をコーキングするという方法で、
一応は止まったものの、
いつまた切れるかわからない状態。

いつもお願いする老舗の瓦屋さん曰く、
「悩ましいですね…。」

施主さんが耐震性の向上を実現するのに、
屋根を軽くしたいと要望もされていたので、
スッキリと葺き替えに。

候補①
最近の瓦の葺き替えでは土ものせないのですし、
シンプルな形の平板瓦なら、棟に積むノシ部分も軽くすみます。
瓦の耐用年数は50年以上。

候補②
金属屋根材は、その素材そのものが瓦の約1/10の重さで、
耐震改修の時によく使われます。
塗膜保証10~20年とまた補修(塗装等)はしないといけません。

価格は若干(←屋根形状が複雑の為)金属屋根のほうが安いのですが、
断熱材を厚くする必要有。


お施主さんは悩まれました。

軽い屋根材は、また補修が必要。
耐用年数考えると、重い屋根材。


参考に、耐力壁の計算をしました。
軽い屋根と重い屋根の場合の比較。
地震力の係数が変わります。

長方形の平面形状なので、
短辺方向に必要な耐力壁が、
風圧力のほうが地震力より上回り、
結果、長辺の耐力壁1m弱の差しかなく、
重い屋根材でもそんな変わらないことがわかりました。

耐震=軽い屋根材の思い込みから抜け、
候補①の瓦で決定!

余談ですが、以前中古住宅のチェックをした時、
耐震対策で屋根瓦をS社製耐震瓦に葺き替えて、
8年目の状態をみてビックリ!
セメント瓦で塗膜が剥げて無残な状態!!!!
塗膜の剥げに対する保証5年(短い!)が切れてる!

老舗の瓦屋曰く、
「まぁ20年は持つでしょうが、この瓦高価なんですよ…。」
大手メーカーさんなのに…。


今回お施主さんが他業者さんにも合見積りした時に
勧められた瓦のパンフレットを持っていて、
「これはどうですか?」
聞かれました。

またまた、老舗の瓦屋に聞くと、
「安かろ、悪かろの瓦でうちでは使いませんな。」

これは設計では判断できない部分です。
ましてや、お施主さんになると全くわからないところです。
老舗の看板がひかりました。

今回の屋根材選び、とても勉強になりました。
仕上がりが楽しみです。
梅雨が来る前にしたいものです。


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細江住楽設計

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